対四間飛車

2023-12-16#中飛車左穴熊

中飛車左穴熊に対して四間飛車を指されることはあまり多くはないものの、▲5五歩を狙われやすく苦戦することが多いため、AIを活用してどのような方針で指すとよいかを調べてみた。

急戦

まずは、四間飛車側がシンプルに飛車先から銀を繰り出してきた場合を見ていく。

あわてずに穴熊を目指す

四間飛車側が直線的に△4三銀、△4四銀、△3五銀と繰り出してきても、中飛車側はあわてずに穴熊を組んでいく。

▲8八銀まで囲えれば、△3五銀と角道が開いた瞬間に▲5四歩と反撃が成立する。

なお、後手が△7二玉も手抜いて△3五銀と繰り出した場合でも▲8八銀まで囲ってから▲5四歩と反撃する。次の▲5三歩成が王手となる他、▲3一角や▲7七桂と角を取った桂で5三の地点を攻めていくことができる。

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▲5四歩からの反撃

▲5四歩が5筋の突破と角交換を見せた強烈な反撃になっていて、後手はまず角交換してから△5四歩と取り返す。

▲同飛に対して、△5三歩だと▲3四飛で銀取りと▲3一飛成のどちらかが受からないため、後手は△4三金と受けるほかなく、4筋からの攻めが重くなった。

▲5九飛と引いておいて、以降は▲3一角から馬を作る手や▲8八銀で穴熊を復旧していく手が考えられる。

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持久戦

次にお互いに囲い合ってからの指し方を見ていく。

歩交換しつつ銀を好位置に移動

右図は後手が△7三桂と跳んで、次の△6五桂を見せたところ。これに対して▲6八角、△4五歩と進行した際に先手はどのような方針で指すと良いか。

このままだと▲6八の角があまり使えていないので、右銀を6筋に繰り出したい。その際に単に▲6六銀だと△6五歩で面白くないため、一度▲7五歩を入れて△同歩と取らせてから▲6六銀と指すことで手順に一歩交換できる。

▲8六銀の位置は後手からの端攻めにも強く、また▲7六飛として桂頭を狙えるようになるため、好位置と言える。

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飛車は2筋・3筋で戦う

対四間飛車だと、どうしても角と銀で▲5五歩を狙われやすい。この場面でも、先手の角と銀が▲5五歩に効いていないので、△5五銀と出られてしまう。

そこで、飛車を▲2六飛と振って、▲6八角と合わせて2筋の突破を狙う。後手は△2四歩だと▲同角と取られるため、素直に受けるなら△2二飛となるが、後手の飛車が受けにしか効いていないため、先手としては満足な展開。

今後は▲3六飛と3筋に振って角頭の歩を取りに行き、▲7七角から角銀交換しつつ飛車先の突破を狙っていく。

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